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第95回:これからのAO入試(2)

 4月II期の出願が終わりました。とはいっても、一般入試にとっても大切な時期でもあるので、良い意味で期待はせず、すぐに切り替えて勉強を開始してください。また、1次合格が決まってしまうと、ほぼAO入試に時間を費やしてしまいがちになるので、その覚悟で勉強のプランもたてておいてください。今月より、本格的に「AO入試のこれから」を予測していきます。

 全国への拡大

 AO入試のこれからを考える最初のステップとして、AO入試は、現在よりも地理的制約から拡大していくか?すなわち、現在特定の地域にAO入試受験者が集中しているのならば、全体へと広がっていくのか?を考えてみようと思います。あくまでも推測の範囲で話していくので、厳密な論証は難しいですが、できるだけ大きな視野にたった上での分析を試みることにします。

 この問いを考えるのならば、そもそも現在AO入試は特定の地域に偏っているのか?を考えてみる必要があります。SFCの調査でも、AO入試は一般入試よりも出身地域が首都圏に偏っておらず、全国から学生を集める役割を果たしていると述べられており、もしかすると、AO入試は一般入試以上に「全国化」している可能性があります。が、一般入試の認知度の限りない大きさを考えれば、むしろ一般入試と同じような割合で出身地域がばらけていた方が「全国化」しているということができ、出身地域が首都圏に偏っておらず、全国に散らばっていることは何かしらの「偏り」を思わせられます。

 そもそも調査時においても、SFC AO入試の中において、体育会が全国からリクルートしてきた学生が一定の割合を占めており、それがSFC AO入試の「全国性?」に加担していた可能性があります。また、AO入試の特性として、特定の「学校」に受験者が固まっているというものがあり、これは、「AOを導入して進学実績を伸ばす学校」と「AOをあえて拒んで進学実績を伸ばす学校」とが明確に分かれているからと考えられます。

 しかしながら、中には学校外の人に勧められて学校からは文句を言われながらも受験をしたというケースもあり、その多くは「塾・予備校関係」の人から勧められています。地方の方には実感がないかもしれませんが、首都圏ではこの洋々さんを初め、非常にAO・推薦対策をしっかりとしている予備校・塾が存在し、AO入試市場の拡大によりどの塾や予備校も成果を上げています。しかしながら、全国的に有名な駿台予備校・河合塾・代々木ゼミナールは一部を除いてAO・推薦入試対策に本格的には乗り出しておらず、むしろ、そういった全国に拡大した一般入試対策塾・予備校と差別化するために、全国的に展開していない首都圏の塾・予備校がAO入試対策を始めました。

 その現象は、先ほどの「AOを導入して進学実績を伸ばす学校」と「AOをあえて拒んで進学実績を伸ばす学校」とが明確に分かれている高等学校と同じ現象が起きているとも考えられます。話がそれましたが、そのために、地方でのAO対策塾・予備校市場は未だ未開拓な状態であるといえ、「学校外の人に勧められて学校からは文句を言われながらも受験をしたというケース」が、あまりないのではないかと考えます。また、AO入試が始まって間もないということもあり、受験生を指導できる指導員も全国に揃ってはいないのも原因かも知れません。

                             (次回へ続く)

              慶應義塾大学SFC 総合政策学部 尾室拓史

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