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第58回:環境問題に関して3~割り箸問題1~
SFCは春休みに入りました。私は来期小熊英二さんの研究会で、AO入試を社会学的に研究しようかなと考えています。
前回は、環境問題のレジ袋に関して別の視点を話しました。今回も引き続き環境問題を、今度は「割り箸」に関してお話しようと思います。(再び武田邦彦さんの「偽善エコロジー」をもとにお話しいたします。)
レジ袋と同様に、森林保護の観点から、「割り箸削減運動」「マイ箸運動」が盛んになっています。ファミレスなどのレストランでも、割り箸ではなく普通の箸がおかれている店がちらほら見えるようになりました。しかしこの割り箸も「実際に削減することで森林削減につながるのか?」というと、武田さんは「違う」といいます。
それは以下のような考え方から。
国土の大半が森林の日本において林業は重要な産業です。しかしながら、山の中につくる通路や台風による被害、間伐(樹木の生長に伴って混み合ってきたが主伐には至らない森林で、樹木の生育を促すために間引くための伐採であり、収入を得る事を目的とする。・・・wikipediaより)により、植えられた量に対して実際には半分以下しか資源となりません。
無駄になった木の使い道として一番有効なのが、「割り箸」。それによって本来であれば捨てるはずの無駄な木が有効利用され、国内の林業が潤うはずなのですが、「木で作られているものを削減すれば森林保護だ」という短絡的(あくまでも、武田さんによると)な考え方から、マイ箸や割り箸削減運動がなされてしまい、それらの木が有効利用されていません。また、割り箸にできずに資源として有効利用できないため、台風などで倒れた木をそのままにしてしまうことで、土砂崩れなどの自然災害を引き起こす可能性も高まるといいます。さらに、割り箸追放運動の結果、日本で割り箸を作ることができずに、ロシアや中国で、他の用途にも使える木材を割り箸としています。
以上がおおざっぱな武田さんの考え方で、至極もっともなように感じます。私の林業を家業としている友人も、「割り箸の生産工場が最近なくなってしまった、マイ箸運動はやめてほしい」と言っています。
ただ、wikipediaの中では武田さんの意見は以下のように批判されています。
「割箸は間伐材の有効利用であるからどんどん使うべきで“マイ箸”は意味がない」という主張は誤りである。国内の割り箸の100%近くは安価(国産とは数倍の価格差)な外国の木材によるものであり、外国では間伐作業は行われていないため、間伐材は含まれていない。したがって割箸需要削減は割箸用に切られる木材を減らす効果がある。また森林保護に間伐は必要であるが、間伐材を割箸にする必要はない。
『偽善エコロジー』などでは、割箸追放運動を行ったため日本で割り箸を生産できなくなり、中国で生産せざるを得なくなった、と虚偽の因果関係を創作している。森林ジャーナリストとして著作があり国産割箸の活用を主張する田中淳夫さんは、武田さんの著書について「目茶苦茶」で「仰天した」としたうえで「こんな確信犯的嘘つきと一緒にされたら困る」「相手を批判するためには嘘のデータを並べてもよいことにはならない」と批判している。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E7%94%B0%E9%82%A6%E5%BD%A6より)
つまり、割り箸は、もともと日本の間伐材から作られていた・・・というのは嘘で、最近は外国産のものが使われており、実際に割り箸の削減は森林保護になっている、割り箸追放運動により日本で割り箸を生産できなくなったのは嘘である、ということ。
次回に続きます。
他の記事はこちら
前回の記事:  →第57回:環境問題に関して2
次回の記事:  →第59回:環境問題に関して3~割り箸問題2~
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