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第21回:数理と社会

  「ジュラシックパークの数学」シラバスに書かれたこの言葉を見た瞬間、私はこの授業を取ることを決めた。なんか面白そう。おそらく多くの人がそう思ったのだろう、授業の参加人数は定員を大幅に超え、履修者選抜もなかったため教室がΘ館(SFCでもっとも大きな教室)に変更になった。

  「A4用紙の三つ折り」「ポーカーと確率」「お見合いの戦略」など、毎回の授業のテーマがとてもユニークである。ただ公式を学んで練習問題を解く、というような中学・高校の「数学」とは、まったく異なるものだ。私たちの日々の生活に潜んでいる数学を掘り起こし、身近なところから学ぶ。数学が嫌い・苦手な人にも、数学に触れてもらいたいという、教授の意図が伝わってくる。

  他の学部には必ずといっていいほどある「一般教養科目」が、SFCには存在しない(言い換えれば、自分の授業選択によって教養を身につけていく)。ゆえに、必修授業として「微分・積分」などをやることもない。やりたい人は自分で授業取れ、ということだ。

  ちなみにこの授業、学期末にテストがあるが、「教科書持ち込み可」である。教科書どころか、「電子機器以外なら何でも」持ち込み可。当然テスト当日には、ほとんど全員が教科書(教授の著書)を購入して持参していた。こんなところにも、教授の優しさがあるのだ。

  もしかするとこの授業は、あなたの数学アレルギーを取り払う、一生に一度の機会かもしれない。


慶応義塾大学SFC 環境情報学部1年 水谷晃毅

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